訓練コース 管理者養成基礎コース Part.1
管理者としての能力と意識が身につく教育システム

管理者養成学校で行われている「管理者養成
基礎コース」について元橋康雄、第1指導部 講師 栗田
博樹、第1企画推進部 部門長代行 生井宏和の鼎談をお届けします。
●管理者養成基礎コースの3本柱

――「管理者養成基礎コース」の特徴を教えてください。
元橋 「管理者養成基礎コース」の特徴は、大きく3つの柱で形成されています。
1、「基本行動の徹底と確立」消極を捨て積極発想に切り替え、行動力を高める。
2、社員意識を捨て管理者意識に切り替える「意識改革」。
3、ディベート訓練及びスピーチ訓練により表現力・伝達力を高める。
これらの基本能力を高めることが、このコースの特徴です。
――3つの柱で現在、特に力を入れているのはどの柱ですか。
生井 「管理者養成基礎コース」で現在、中心的に指導を行い、変化率も大きい柱は「表現力を高める」です。前述の意識と行動力を高めることも大事ですが、こちらに重点を置いたカリキュラムとして行っております。
元橋 その「表現力を高める」という話になりますと、一番分かりやすいのは「スピーチ力」です。当校では「40の質問」という訓練項目にて、7〜8分間のスピーチの組立て方と実習をキチンと手順を踏んで勉強して頂いています。この訓練にて、誰もが抱いている「人前で話をする」苦手さを克服していただきます。
生井 「40の質問」のスピーチは「職場での問題発見」「解決に至る考え方」を元にスピーチを行います。
――それでは、栗田講師「40の質問」の具体的な構成力養成方法を教えてください。
栗田 まず、構成部分では「ABC方式」という指導方法がございます。特に「40の質問」の場合は「会議式リーディング」と「ABC方式」をうまく融合させながら、訓練生全員で「一人の訓練生の話を皆で良くしていこうではないか」「皆が分かる話にしていこうではないか」ということで「ABC方式」での指導を行っています。
この方式により、スピーチの内容をまず固めます。ただし、これは原稿を作るのではありません。基本的なメインテーマとサブテーマのキーワードを皆で引っ張り出
して「こんな話が良いのではないか」と、キーワードだけで骨格を作ってしまう。あとはアレンジのみで、7分間話をしていただきます。これが基本的な「40の質問」の考え方です。
●ビジネスマンの基礎5能力
――栗田講師は「管理者養成基礎コース」の特徴をいかがお考えでしょうか。
栗田 昔から当校の訓練で行っている「読む」「書く」「話す」「聴く」「考える」のビジネスマンとしての「基礎5能力」の練成です。その「基礎5能力」を応用した「行動力」「思考力」「表現力」と、様々な能力を身につけていただくコースです。
――「基礎5能力」で、特に重要視されている能力はございますか。
元橋 特に劣っているのが「考える」ことと「話す」ことで、ここには力を入れています。また、「聴く」能力を高める訓練が特に多くあります。昔の「行動的指導」だと「聴く」ということがあまりクローズアップされませんでした。今は「共感論争」や「スピーチ訓練」で、人の話を聴く能力が必要となっています。
栗田 校長がおっしゃっている「傾聴能力」というものは、管理者に必須の能力です。「傾聴」というのは、人の話をきちんと聴く。そして、自分の腹の中できちんと理解する。もしかすると、相手の言わんとするところは違うのだけど「こうではないか?」と考えるということです。相手の話はどんなことであろうと、常に関心を持って話を聴く。従って、表現もできるわけです。
先ほどお話した「ABC方式」というのがまさにそれであって、特に「電話報告訓練」でよく対応しますが、訓練が進みますと班友の動向というのは、ものすごく皆が見ているわけです。Aさんの問題、欠点というのは、こういうところにあるのではないかと出てきます。
すると、別に講師は介在しない。私共がジャッジを行うだけで、次第に皆さんの熱を帯びた話になり、最初のAさんが涙を流すわけです。「そこまで見てくれているのか。」「そこまで見てくれていたのか。」それは感動であり、辛さでもあります。「『聴くこと』は『話すこと』の裏返しだ」と、思います。話せる人は書けますし、書ける人は考えられます。こういうものは全て連動しています。
元橋 「表現力を高める」ということは、例えば話をする内容で「相手の心をキャンバスとして、そのキャンバスに絵を描け」と。そのような表現ができる人の話は、非常に分かりやすいのです。絵が描けない話を聞いても、分からない、理解できません。「あなたの話は、何を言っているのか、分からないよ。」と言われているのは、絵が描けないわけです。従って「相手の心の中に絵を描いてやる」くらいの説得性と表現力が必要になります。そこで「表現力を高める」必要性が出てくるわけです。
●「少人数制」で行う研修の効果
――「管理者養成基礎コース」の教育システムとは、どういうものなのでしょうか。
元橋 「管理者養成基礎コース」の骨子は、先ほど出てきた「基礎5能力」の練成です。「基礎5能力」の練成というのは「5つの基礎能力を高める」というのが大きな目的で、27項目の訓練から組み立てられているコースです。このうち14項目が、試験制度になっています。
このようなシステムの中で、訓練は行われています。5つの基礎能力を高めていくために最も効果的な指導方法は「少人数制」で行うことです。当校の教育訓練の大きな特徴は「少人数制」で行われていることです。要するに、個人個人の能力を高める「十把一絡げの教育」は、一切行っておりません。この特徴が「管理者養成基礎コース」並びに、当校の教育システムです。やはり教育訓練というと、大勢集めて一緒にやるという印象が強いと思われています。
「管理者養成基礎コース」では、いくら大勢の人が入校してきたとしても、1つのクラスは14名。そして、14名に2人の講師がキチンと張りついて、指導を行います。さらに、訓練の途中でそれを分割して、“ゴールデンタイム”と称して、一人の講師が半分の7名を受け持ちます。細分化していって、1対1でそれぞれの訓練生の能力を高める指導を徹底して行っています。
――なぜ、1対1、個別指導、少人数指導を行うのでしょうか。
元橋 「管理者とは、専門技術者である。」と定義し、当コースが組み立てられているという考えからです。専門技術ということになると、講師がマイクロフォンをつけて、100人200人という大勢の受講生に講義を行うという一般的な知識講義ではなく、専門教育を行う場合は少人数が効果的です。
管理者を作っていくための教育は、それ相応のシステムでないとできません。管理者として、正しいマネジメント理論を身につける。しかし、理論だけでは部下は動きません。
正しい理論を使いこなす技術が必要になってきます。このような理由から、専門、少人数制の教育方法を、当校では採用しております。
(Part.2へ続く)
2008年9月4日